2009年3月30日月曜日

セフレオバマ

[シンシナティ 25日 ロイター] 米国では雇用情勢の悪化に懸念が強まるなか、経営再建中の保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の高額ボーナス支払い問題が発覚し、国民の間には不満の声もセフレうずまいている。
 しかし、就任から約2カ月が経ったオバマ米大統領に対し、米国民の多くは、未曾有の経済危機を乗り越えるための猶予期間を与えているよセフレうだ。
 オバマ大統領は24日、就任後2度目の記者会見を行い、政権獲得後に矢継ぎ早に打ち出した一連の経済政策などについて説明。生活に心配を抱える一般国民の「信任」とまでは言い切れないが、少なくとも「忍耐」は勝ち得たように見える。
 コネティカット州に住む医師で経営コンサルタントのジャック・シザーさん(71)は「彼はここまで非常に良い仕事をしていると援交思う。自分は彼には投票しなかったが」とオバマ大統領を評価。自身を保守派と認めるシザーさんだが、「たとえうまくいかないとしても、何かするのは恐らく良いことだ。彼はまず行動を起こしている」と語った。
 オバマ政権発足後の100女子高生日で奇跡が起きるとは思っていないと話すのは、アリゾナ州フェニックスの元住宅ローン専業銀行家ショーン・クラセンさん。「国民は今、彼にチャンスを与えたいのだと思う。前政権でわれわれが経験したことを考えればなおさらだ」。クラセンさんの銀行家としてのキャリアは住宅市場の崩壊によって前途を断たれ、現在は大学に戻って会計を勉強しているという。
 オバマ大統領はこのレイプところ、自身の国民的人気を利用したメディアへの露出を強化。記者会見以外にも、スポーツ専門チャンネルのESPNや人気トーク番組「トゥナイト・ショー」に登場したほか、CBSの番組「60ミニッツ」のインタビューにも答えている。
 こうした国民との「対話」への努力は、政権支持率を高水準にとどめておくのに効果を発揮していると言える。別々に行われた2つの世論調査では、政権発足後約60日後のオバマ政権に対する支持率はともに60%を超えている。
 サンフランシスコの弁護士補助員ショーン・オライエンさん(48)は、米国が直面する難題を考慮すると、オバマ大統領の24日の記者会見は「素晴らしい」ものだったと評価する。
 景気後退(リセッション)が始まった2007年12月以降、米国では440万人前後が仕事を失った。そのうちの半数以上は過去4カ月での出来事だ。
 <非常に素晴らしい仕事>
 オバマ大統領と側近らは、政府から1800億ドルの公的資金を受けて再建中のAIGが総額1650億ドルのボーナスを幹部に支払っていた問題で、世論の批判を受けている。
 オブライエンさんは「極度の逆境下で彼は非常に素晴らしい仕事をしていると思う。AIG問題はまさに災害みたいなものだが、今後の難局は数える程度だろう。時間とともに事態は良くなる」と前向きだ。
 カンザス州オーバーランドパークのファイナンシャル・マネージャー、キンバリー・タッソネさん(32)は、24日の記者会見でイラクとアフガニスタンの問題にほとんど言及がなかったことは残念だとしながらも、オバマ大統領の金融危機への対応は一定の評価ができるという。「政権発足後ここまでの短期間でかなりの進歩があったと思うが、『問題は解決した』と言えるまでには長い時間がかかるだろう」と語っている。
 オバマ大統領の数々の決断は功を奏しているのかどうか。政権を支持する人たちでさえ、それを判断するのはまだ難しい状況だ。
 ホワイトハウスの近くで犬を散歩させていた民主党員のアンジェラ・ショグレンさん(28)は、オバマ大統領の記者会見について、「何がなされているかについては同じ話題がいろいろな場所で語られており、国民は結果を知りたがっている」と語り、まだ実際の評価は難しいと語る。
 また、すべての人がオバマ大統領に多くの時間を与えようとしているわけではない。
 ボストンで企業幹部として働くランディ・ウォーターズさんは、オバマ大統領が議会とうまく協力できているとは思えないと指摘。「彼のここまでの行動にはとても賛同できない」と厳しい。軍隊に所属する息子がアフガニスタンに派兵される予定だというウォーターズさんは「共和党が代案を示していないとオバマ大統領は語る。共和党員や民主党員からの代案さえ、私はさんざん耳にする。しかしオバマ大統領は、受け入れられないと言ってそれを考慮しないだけだ」と語った。
 昨年の大統領選で共和党候補だったマケイン上院議員を支持した元公務員のロバート・シュルツさんは、オバマ大統領の記者会見を見ようともしなかった。代わりにホッケーの試合中継を観戦していたというシュルツさんは、「彼が何を言うか興味がない。何を言おうが自分には関係ない。彼の陣営からは同じことの繰り返しで、福祉を厚くするために一部の人から何とかして税金を取ろうというものだ」とにべもない。
 しかし、そんなシュルツさんも、オバマ大統領を評価するのは「あまりに時期尚早」とし、政権にはまだ時間が必要だとしている。